ついに義理の叔父も処刑したが、今後も親類・縁者が流すおびただしい血を見ぬわけにはいくまい。次に論ずる、北朝鮮・特殊作戦部隊の「新任務付加」情報に、金氏の救い難い猜疑心が透ける。
北特殊部隊の「新任務」
米軍は最大で10万人も抱える北朝鮮の特殊作戦部隊がサイバー攻撃の援護を受け、非武装地帯(DMZ)を越え、重要施設・インフラを破壊して要人を暗殺する奇襲=非対称戦法も警戒する。が、最近の北朝鮮・特殊作戦部隊は後方で友軍を監視し、敵前逃亡/無断降伏/戦意喪失の将兵を撃ち殺す任務を帯びる。まるで、ナチス武装親衛隊やソ連軍、中国国民党軍に存在した、悪名高き《督戦隊》の様相。
ドイツ総統のアドルフ・ヒトラー(1889~1945年)やソ連の最高指導者ヨシフ・スターリン(1879?~1953年)ら「先輩独裁者」同様の悪魔性を備える証左だろう。いや、ちょっと違う。ヒトラーやスターリンには極少数ながら「譜代」や、多くの「熱狂的支持者」がいた。若く指導者歴の浅い金氏には、その種の取り巻きは乏しい。結局、自らの運命を、自ら決断せざるを得ない。
金氏は、核開発を放棄したところで「人道に対する罪」は消えず、米韓両国は自分を裁きにかけるのではと疑心暗鬼で、錯乱し思慮分別を失えば、核ミサイルを発射する。
やっぱり、金氏の「首級」を挙げる他、残された手段はないのか…