童話の森に多様な生態 埋め立てから31年「ONOKORO」を大学院生が調査 兵庫・淡路市 - 産経ニュース

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童話の森に多様な生態 埋め立てから31年「ONOKORO」を大学院生が調査 兵庫・淡路市

「童話の森」でガイドブックを手にする野下彩香さん(右)と嶽山洋志講師=淡路市塩田新島
「童話の森」でガイドブックを手にする野下彩香さん(右)と嶽山洋志講師=淡路市塩田新島

 淡路市塩田新島の観光施設「淡路ワールドパーク ONOKORO」にある「童話の森」の植物や昆虫を県立大大学院生が調査した結果、74種類605本の樹木、チョウやトンボ計16種類が確認された。埋め立て地に作られた森が建設から31年を経て豊かに育っていたことを受け、同施設ではガイドブック「童話の森の樹木図鑑」を作成して子供たちに自然に親しんでもらう。

 同施設は昭和60年に開催された博覧会「くにうみの祭典」の会場で、その後は遊園地となったが、経営不振で運営者が何度も変わっている。園内にある約6200平方メートルの「童話の森」は、木々の間に「赤ずきん」など童話の人形が展示されている。建設当時から森はそのままだったが、植生などを施設側は把握していなかった。

 遊園地の緑の活用法を修士論文のテーマに選んだ県立大大学院緑環境景観マネジメント科の野下彩香さん(29)=神戸市垂水区=が、昨年6~10月に森を詳しく調査した。野下さんによると「公園や街路樹にはあまり見ない大きな木が多い。狭い範囲に多くの種類が植えられ、花や果実をつける木が多い」のが特徴という。海を埋め立てた土地に人工的に植栽された森は大きく成長し、生き物も少なくない。夏に1日調査しただけでチョウ9種、トンボ7種を確認。別の季節に調べればさらに増える可能性があるという。

 施設側は野下さんの協力で童話と植物を絡めたガイドブックを作成し、5月中旬から配布する。「ジャックと豆の木」エリアでは木に巻き付いた「ヘクソガズラ」や「タンキリマメ」を紹介、「ヘンゼルとグレーテル」エリアでは葉の裏に文字が書ける「タラヨウ」を紹介し、魔法が掛けられている、と子供が興味を持つ内容となっている。昨夏には小学生が夏休みの自由研究で植物調査しており、同大学院の嶽山洋志講師(39)は「遊びから植物を学ぶ入り口になれば」と話している。