浪速風

「泰平の眠り」を覚ますトランプ発言

嘉永6(1853)年、ペリー提督率いる米国艦隊が浦賀沖に来航し、開国を迫った。幕府は右往左往するばかりだった。「泰平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)たった四杯で夜も眠れず」。ドナルド・トランプ氏は現代の黒船になるかもしれない。

▶日米同盟の歴史や役割など無視して、「在日米軍の駐留経費負担を増額しなければ撤退する」と主張する。さらに中国や北朝鮮の核に対抗するため「日本の核兵器保有を容認する」と言った。看過できないのは、他の暴言の数々と同様に、米国民の本音を代弁していると思われることだ。それが一部のならよいが。

▶共和党候補の指名争いでリードしており、想像したくもないが、もし大統領に就任したら…。日本は自主防衛を考えなければならない。施行された安全保障関連法の廃止を叫ぶ人々がいる。集団的自衛権の行使容認は日米同盟を強固にするためでもあるのに。いつまで「泰平の眠り」、いや「平和ボケ」なのか。