被災者の相談に迅速対応 長野県と「4士業会」連絡会が協定

 突然発生する大規模災害に備えて県と県弁護士会などでつくる県災害支援活動士業連絡会は30日、被災者からの相談に迅速に対応することを内容とする相談業務協定に調印した。県はさまざまな団体と災害時の物資支援はじめ復旧・復興に向けた応援協定を結んでいるが、被災者への相談態勢を整える協定の締結は初めて。県と同連絡会は「これまでの災害では各団体が個別に対応していたが、協定により一元的にできる態勢が整った意義は大きい」としている。

 連絡会は、県弁護士会と県司法書士会、関東信越税理士会県支部連合会が昨年12月に設立。新たに県土地家屋調査士会を加えた「4士業会」で構成する。平成23年3月の県北部地震や昨年9月の御嶽山噴火など大災害が頻発するなかで、損壊した住宅の相続やローンの処理、損壊判定への不満、税金の減免など法律や権利関係などが複雑に絡む相談に対応していく役割を担っている。

 協定の締結により万一災害が発生した際には、県からの要請を受けて連絡会は4士業会のなかから相談員を被災地に派遣し、無償の相談業務を実施する。また平時から県と連絡会との連携調整も行い、災害発生時に迅速に対応できる態勢を整えておく。

 30日に県庁で行われた調印式で阿部守一知事は、「災害で平時と違う困難に直面する被災者の立場になって、専門分野から相談に対応してもらえれば災害対策でも大変重要な部分を担っていただける」と強い期待感を示した。

 連絡会を代表して高橋聖明県弁護士会長は「協定により速やかな相談の実施が可能になり、県と連携してワンストップで相談が実施できる態勢の整備に努めたい」と応じた。

 調印式後の取材に高橋会長らは「今までは各士業会が被災した市町村と個別に連絡を取り相談の対応を決めてきたが、協定締結で県を窓口に一元的に対応ができるメリットは大きい。県を通じて情報収集も早く行えることから迅速、機動的な相談対応が図れる」と話していた。

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