浪速風

車窓の風景こそ北海道新幹線の魅力だ

朝日を浴びながら東京へ向け新函館北斗駅を出発する北海道新幹線の一番列車「はやぶさ」=26日午前6時36分
朝日を浴びながら東京へ向け新函館北斗駅を出発する北海道新幹線の一番列車「はやぶさ」=26日午前6時36分

国立民族学博物館を創設した梅棹忠夫さんは大型コンピューターの導入を考えたが、反対が多かった。何に使うのか、誰が使えるのか…。梅棹さんはこう反論した。「供給してみい、需要が出てくる」。今では人文系の学問でもコンピューターは必須である。では、こちらは需要が出てくるだろうか。

▶北海道新幹線の開業から3日間の平均乗車率は43%だった。JR北海道は当面、乗車率26%、年間48億円の赤字を予想している。津軽海峡を越えたものの新函館北斗まででは玄関先にたどりついただけで、名実ともに北海道新幹線となる札幌延伸は15年後である。それまでは苦戦が続くだろう。

▶競争相手の飛行機の方がはるかに速く、各種の割引を利用すれば、料金も安い。鉄道ならではの付加価値が必要だ。観光客には旅の楽しみを、ビジネス客には走るオフィスとして。大学時代、京都からまる一日かかって帰省した小欄は、懐かしい車窓の風景に見とれたものだが。