安倍首相 給付型奨学金創設を表明 平成28年度予算成立後の記者会見で

2016年度予算が成立した参院本会議終了後、記者会見する安倍首相=29日午後6時46分、首相官邸で(代表撮影)
2016年度予算が成立した参院本会議終了後、記者会見する安倍首相=29日午後6時46分、首相官邸で(代表撮影)

 一般会計総額が過去最大の96兆7218億円に上る平成28年度予算は、29日の参院本会議で自民・公明両党などの賛成多数で可決、成立した。民進党、共産党、おおさか維新の会は反対した。政府・与党は今後、会期末の6月1日をにらみながら、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認や関連法案の成立を目指す。安倍晋三首相は予算成立を受けた記者会見で、教育支援に向けて返済不要の給付型奨学金制度を創設する考えを表明した。

 首相は国の奨学金制度について「本当に厳しい状況にある子供たちには返還がいらなくなる給付型の支援によって、しっかり手を差し伸べていく」と述べた。財源や対象基準などは具体的に言及しなかった。また、無利子奨学金を拡充する方針も明らかにした。

 28年度予算全体については「名目国内総生産(GDP)600兆円に向け強い経済を確かなものにする」と強調。景気回復を確実にするため、28年度予算の早期執行を麻生太郎財務相に指示する考えも示した。

 また、5月26、27日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で世界経済の点検が主要議題になるのを踏まえ、「議長国として責任を果たす。持続的で力強い成長を実現するため、議論を尽くして見極めたい」と述べ、新たな経済政策を検討する考えを示した。

 来年4月の消費税率10%への引き上げに関しては「リーマン・ショックや大震災級の事態にならない限り、予定通り上げていく」と述べた。さらに夏の参院選とあわせて衆院選を行う「衆参同日選」は否定した。