こうした報道に対し、「週刊新潮」は3月24日号で「いたずらに不安をあおるばかり」と批判。インターネット上では、がんが原発周辺の市町村で特に多く発見されているわけではないことや、がん発見が「異常に多い」とする見解には異論も根強いことなどを掘り下げていない番組内容を疑問視する声も上がっている。
「偏ってるんです、私」
24日の番組では、高市早苗総務相の「電波停止」発言に抗議するため、ジャーナリストの田原総一朗氏らが外国特派員協会で開いた記者会見を報道。古舘氏は「(番組編集に当たっての政治的公平や多角的な論点の提示を義務付けた)放送法4条は『倫理的規範』と認識している。現在の政権の考え方に沿う放送をやることが、放送法上の公平公正かというと、違うと考える」と述べ、田原氏らの訴えに同調する姿勢を示した。
昨年12月の降板会見で、「ニュースキャスターが意見を言ってはいけない、ということはないと思いますし、あるいはまた、偏っていると言われたら、偏ってるんです、私。人間は偏っていない人なんていないんです」と述べた古舘氏。卒業まで残りわずかとなり、その舌好調ぶりも、ラストスパートを迎えているようだ。果たして「もの申す」古舘氏の卒業企画の数々は、視聴者の共感を得られているだろうか。