スポーツ群像

体操を続けること、辞めること、そしてその先 コーチ小林研也の2年目の春

【スポーツ群像】体操を続けること、辞めること、そしてその先 コーチ小林研也の2年目の春
【スポーツ群像】体操を続けること、辞めること、そしてその先 コーチ小林研也の2年目の春
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 春、「別れ」と「始まり」の季節である。スポーツの世界でも、ある者は卒業を機にグラウンドを去り、また、ある者は己の限界を悟って練習着を壁に掛けたことだろう。

 「競技を辞めてからの方が人生は長い」。よく語られる台詞だ。きっとトップアスリートの「セカンドキャリア」は、これから日本で大きなテーマになる。4年後の東京五輪には従来の五輪より多くの選手が人生を懸けて挑み、そして、それぞれの形で「夢の決着」を迎えるはずだからだ。

 1人の元体操選手に話を聞いた。小林研也。32歳。強豪・コナミスポーツクラブの主将を務め、2010年、11年世界選手権団体総合で銀メダルを獲得。14年を最後に引退し、昨春からコナミで、明日の内村航平を目指す小学生などのコーチに就いている。

「倒立」から組み立て直した体操

 「指導ですか? 楽しいですよ。でも、すごく難しいですね。僕はパソコンも使えないし、社会のルールも分からない。その状態で社会人として働き始めたんで。本当に(自分は)子供だなって感じます」

 小林の人生は、まさに体操とともにあった。大阪府富田林市出身。両親が指導する地元の体操クラブに2歳から通い始めた。大阪・清風高校、日体大とキャリアを重ね、コナミへ。ただ、「大学生の頃はがむしゃらに練習して良い方向に進んだけど、社会人になったら、それだけでは全然駄目だった」と、ここから苦しんだ。

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