「苦労した仲間と一緒に新幹線で青函トンネルを渡り、『ようやく通ったよ』と酒を酌み交わしたい」(杉浦美香)
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青函トンネル 本州と北海道をつなぐ海底トンネル。構想は戦前からあったが、昭和29年の史上最悪の洞爺丸事故で構想が本格化、10年後に北海道側吉岡斜坑の着工にこぎつけた。トンネルは列車が走る「本坑」、本坑を掘るための「作業坑」、地質調査などを行う「先進導坑」の3本がある。58年に先進導坑が貫通。60年に本坑が全開通、3年後の63年に青函トンネルが開通した。全長53・85キロ、海底部23・30キロ。海面下240メートル。延べ1400万人の作業員が携わった一大国家プロジェクトだった。