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週刊誌発スキャンダルで「鬱憤晴らし」する日本の醜態 米アカデミー賞映画『スポットライト 世紀のスクープ』に思う「報道とは」

 先だって発表された米アカデミー賞の作品賞、脚本賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』をいち早く見る機会を得た(日本公開は4月15日)。ボストン・グローブ紙の記者たちが、カトリック教会の信じがたい実態を報じた実話を映画化した作品である。

 定期購読者の53%をカトリック信者が占めるグローブ紙。新しく着任した局長の指示で、かつて地元の神父が児童に性的虐待を加えたとされる疑惑を再度調査することになるが、これは教会を敵に回すも同然の行為だった。しかし記者たちは権力に屈することなく、取材を続けていく。本作を見て報道について2つのことを考えた。1つは新聞の独自性である。