政府と沖縄県が訴訟和解後初の協議 県は係争委に再審査請求 「円満解決」は困難な情勢

会談に臨む菅義偉官房長官(左)と沖縄県の翁長雄志知事(右)ら=23日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)
会談に臨む菅義偉官房長官(左)と沖縄県の翁長雄志知事(右)ら=23日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)

 政府と沖縄県は23日、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に関する訴訟の和解後、初の協議を首相官邸で開いた。一方、同日、県は埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事の処分に対し国が改めて出した是正指示を不服とし、第三者機関「国地方係争処理委員会」に再び審査を申し出た。

 協議は4日の和解条項で裁判所が求めた「円満解決に向けた協議」に対応したもの。翁長氏は協議後、「円満解決に向けた歩み寄りを期待する」と述べたが、県が係争委に再審査を請求したことで「円満解決」は事実上、困難な情勢。最終決着は年明けにも出る再訴訟の最高裁判決までもつれそうだ。

 政府は昨年12月の日米合意で早期返還を再確認した米軍北部訓練場(東村、国頭村)の返還実現を提案。地元自治体が求める観光振興を踏まえ、翁長氏に返還の条件であるヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の非返還区域への移設作業に対する妨害行為の排除を要請した。一方、県は普天間飛行場の平成31年2月までの運用停止を求めた。菅義偉官房長官は「辺野古移設が前提」とした上で「やれることはやるのが安倍(晋三)内閣の方針。全力をあげたい」と応じた。

 今後、国と県は事務方による作業部会を中心に、再訴訟の手続きと平行し議論を続ける。翁長氏が知事に就任した26年12月以降、一度も開かれていない「普天間飛行場負担軽減推進会議」を再開し、同飛行場の早期返還を目指す方針で一致した。

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