経済インサイド

北欧で巨大洋上風車に挑む三菱重工 想像を絶する壮大な据え付け工事を追った

【経済インサイド】北欧で巨大洋上風車に挑む三菱重工 想像を絶する壮大な据え付け工事を追った
【経済インサイド】北欧で巨大洋上風車に挑む三菱重工 想像を絶する壮大な据え付け工事を追った
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 三菱重工業が欧州で洋上風力発電事業に力を入れている。洋上風力発電は海上で巨大風車を作り上げるため、工事が難しく独自のノウハウが必要とされる。三菱重工は2013年にデンマークの風力発電設備大手ヴェスタスと合弁会社「MHIヴェスタス」を設立。ヴェスタスのノウハウを吸収しながら、世界シェア6割を握る独シーメンスの牙城を崩そうと挑んでいる。MHIヴェスタスの想像を絶する巨大洋上風車の壮大な据え付け工事を追った。

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 北海に面したデンマークのエスビアウ港。ここは、かつてデンマーク最大の漁港として栄え、現在では北海油田の中継地となっている。この近くに、三菱重工とヴェスタスの風力発電設備の工場がある。

 港に面した広大な敷地には「ブレード」と呼ばれる羽根や、風車中央部に据え付ける発電機を格納した「ナセル」がいくつも横付けされ、風車の支柱となる「タワー」も立てられた状態で並べられている。ブレードの長さは出力3000キロワット級で55メートル、タワーは約70メートルにも及ぶ。

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