「中国色」濃く…ハリウッド大作映画が中国にひよった 日本に出てきた影響とは?

 特に「アイアンマン3」(13年)では、中国公開用に中国人女優、ファン・ビンビンの出演場面を追加した限定版も製作。今夏公開予定の「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」の予告編では、中国人モデルのアンジェラベイビーが印象的に登場する。

 この背景には、急成長を続ける中国の映画市場の存在がある。

 中国の昨年の年間興行収入は約440億元(約7554億円)で、米国に次ぐ世界2位。さらに、「ワイルド・スピード SKY MISSION」(15年)の興収は約3億9000万ドル(約434億円)で米国を超えたといわれており、関係者を驚かせた。中国は外国映画の年間公開本数を制限しており、「中国で上映されるために、中国ロケやご当地俳優の起用は当然、選択肢に入ってくる」(映画関係者)事情も絡んでいるようだ。

 さらに、12年に中国の大手不動産・娯楽グループ、大連万達集団が米国の世界第2位の映画館チェーン、AMCエンターテインメントを26億ドル(当時約2060億円)で買収したのに続き、今年1月には「ジュラシック・ワールド」を製作したレジェンダリー・エンターテインメントを35億ドル(約3898億円)で買収すると発表。中国資本による買収や出資は着実に増えている。

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