「中国色」濃く…ハリウッド大作映画が中国にひよった 日本に出てきた影響とは?

昨年11月に中国・北京で行われた「オデッセイ」プレミア上映会の様子。(左から)セバスチャン・スタン、リドリー・スコット監督、マット・デイモン、チェン・シューが駆けつけた
昨年11月に中国・北京で行われた「オデッセイ」プレミア上映会の様子。(左から)セバスチャン・スタン、リドリー・スコット監督、マット・デイモン、チェン・シューが駆けつけた

 公開中の「オデッセイ」などハリウッドの大作映画で、中国のキャストや風景などの中国色が目立つ作品が増えてきた。背景には、中国の巨大な映画市場とその特殊性がある。

 「オデッセイ」は、火星にたった一人残された男のサバイバルを描いたSF作品。その作品で、中国は救出計画の鍵となり、プロジェクトの成否を心配そうに見守る中国人群衆の姿が何度も映し出された。

評論家「違和感覚えた」

 映画評論家の秋本鉄次さんは「『70億人が彼の還りを待っている』というキャッチコピーなのに、米国以外は中国ばかり。まるで米中共同救出作戦のようで、違和感を覚えた」と語る。

 こうした傾向は数年前から続いている。中国製の宇宙船が活躍する「ゼロ・グラビティ」(2013年)のほか、「トランスフォーマー/ロストエイジ」(14年)、「X-MEN:フューチャー&パスト」(同)など舞台に中国が登場したり、中国人キャストを起用したりする作品が増えた。

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