震災5年

避難指示 今春の解除難航 福島4市町村 除染やインフラ遅れ

 東京電力福島第1原発事故で避難指示が出ている福島県内の4市町村について、国が目指している「今春の解除」が難航している。除染完了を条件とする地元の理解が、なかなか得られないためだ。買い物ができる商店や医療機関など、生活環境の整備も追い付かず、地元は苦悩を深めている。

 今春の避難指示解除が視野にあるのは南相馬市、川俣町、葛尾村、川内村の一部地域。解除する地域の人口が最も多い南相馬市では「国から除染が完了したという報告を受けていない」(危機管理課)として、解除へ向けた地元の理解を得るのが難しいという。

 同市で解除を目指す区域は、居住制限区域に指定されている小高区(126世帯)と、避難指示解除準備区域のある小高区と原町区(計3536世帯)で、人口は計1万1663人(平成27年9月時点)。比較的線量が高かった居住制限区域が解除されれば初めてとなる。

 環境省によると、同市が求める除染は、宅地周りの進捗(しんちょく)率が92%(2月15日時点)で「ほぼ完了しつつある」というが、農地や道路は半分に満たない。

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