政界徒然草

米国人スネドン氏の拉致疑惑に米議会は驚き、そして憤った…日米連携で北朝鮮を追い詰めることができるのか?

 米政府がスネドン氏を米国人初の北朝鮮による拉致被害者として認定すれば、米国世論が盛り上がり、拉致問題解決に向けて日米共闘関係を強化できる-。それが古屋氏の狙いだった。

 決議が可決されても法的拘束力はないが、米政府への圧力にはなる。そして、米政府が拉致認定すれば北朝鮮への圧力は数段に強まる。古屋氏は「自国民が拉致されたとなれば、米国民は軍隊を出してでも取り戻せという姿勢に必ず変わる。北朝鮮の金正恩に対して相当強烈な圧力になるだろう」と指摘する。

 実際、米政府は1904年にモロッコで拉致された米国人家族の救出のため海兵隊などを現地に送っている。80年にはイランの過激派に拘束された米国外交官の救出作戦も展開した。力による救出作戦ができない日本政府には、北朝鮮が最も気にする米政府との連携強化は「武器」となる。

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 古屋氏は拉致担当相時代、スネドン氏に関する状況証拠をもとに、米国務省に対し、スネドン氏を拉致被害者と認定すべきだと働きかけたことがあった。しかし、国務省側は「証拠がない」の一点張りで、腰の引けた対応だったという。

 そこで、古屋氏は「米国務省の姿勢は、かつての日本政府と同じだ。1990年代の日本政府も、なかなか拉致の認定を行わなかった」とみて、スネドン氏の拉致認定に向けて米議会への働きかけに軸足を移していた。

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