よろいの内側に3種の平絹 人骨の幼児は5歳と推定 渋川・金井東裏遺跡

 渋川市の金井東裏遺跡で見つかった古墳時代の甲(よろい)をつけた人骨の調査検討委員会は、甲の内側の布が絹だったことや出土人骨4体のうち、幼児は5歳と推定されることなどが分かったと発表した。

 調査を行った東京国立博物館(東京都台東区)によると、甲の前面内側に3種類の平絹が確認できたという。また、奈良県立橿原考古学研究所(同県橿原市)が左裾に残る布の痕を分析した結果、繊維がとれるイラクサ科のカラムシの特徴を持つことも分かった。前面外側の脇の部分にも布の痕が見つかった。

 さらに、これまで4~5歳の幼児と見られた人骨は、九州大学など研究グループにより、歯の形成状況から生え替わり時期の5歳と推定されるという。出土所見から、両手足を広げた状態でうつぶせに倒れたと考えられる。頭蓋骨の一部のみが残存し、性別は不明。

 調査委員会によると、出土人骨のストロンチウム分析や地質の分布状況、馬葬の習俗などを考えると、これら集団は長野伊那谷地域で馬生産に従事し、生産地拡大のために集団移住した可能性があるという。来年度に報告をまとめ、今後、保存方法を考えていく。

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