「社会の暗黒面」呼ばわり 中国、同性愛ドラマ放送禁止にファン・権利団体から批判殺到

 ガイドラインは、同性愛のほか、不倫、一夜限りの性的関係、未成年の恋愛などを「低俗、反道徳的で不健康」と定義して、テレビドラマで描いてはならないと規定した。このほか、ぜいたくな生活、国家統一の妨害、封建制度、迷信などを扱うこともご法度とした。

 このガイドラインは、テレビ放送が対象だったが、ネット配信という抜け道があったため、当局は慌てて今回の措置を取ったとみられる。

根強い偏見…「倒錯」扱い

 こうした当局の動きに、LGBT関係者も敏感に反応、怒りの声を上げた。その一人で、教科書の同性愛表現について中国文部省を提訴した活動家の女子大生、チン・チューヤンさんは「本当に腹立たしい。同性愛を異常と決めつける偉い人って、一体誰なの? 常識が全くない人だわ」と、当局を厳しく批判する。

 中国は1997年、同性愛を犯罪とみなす姿勢を改め、2001年には精神疾患の一覧からも削除した。しかし、国内ではLGBTへの偏見は根強く、米調査機関、ピュー・リサーチ・センターの15年の調べでは、61%が同性愛を認めないと回答している。

 世界規模で同性婚の合法化や容認が進む中、同性愛を倒錯と同列に扱う中国の考え方は、常識外れであり、時代に逆行しているといえるだろう。