東日本大震災5年

危機管理は進化したか? 自治体要請待たず物資支援、自衛隊の初動強化…教訓生きた場面も

 東日本大震災は国の危機管理のあり方に大きな課題を残した。発生から5年を経て、首相官邸の司令塔機能強化や法制見直し、自衛隊では部隊運用改善などが進められ、教訓が実際の災害で生かされる場面もあった。今後、発生が想定される首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に備え、不断の取り組みが続けられている。(千葉倫之、石鍋圭)

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は11日の記者会見で、政府の危機管理について「官邸を司令塔として、関係機関が一体となって取り組むことが大事だ」と指摘した。24時間態勢での情報集約や、関係省庁の局長級による緊急参集チームなどを挙げ「発生した瞬間に対応できる態勢を整えてきた」と強調した。

 政府は震災後、災害対策基本法を3度改正。被災自治体の要請を待たずに国や都道府県が物資を支援できるようにするなど、多くの教訓を反映させた。緊急車両の通行を阻む放置車両の強制撤去も可能になり、平成26年に起きた西日本の大雪で初適用された。

 防災基本計画も改定が重ねられ、津波や原子力災害対策を強化した。事前に復興の手順を定める大規模災害復興法も整備された。

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