みちのく会社訪問

3月17日に全館リニューアルの浄土ヶ浜パークホテル(岩手県宮古市)

奥に見えるのは本州最東端の重茂半島。リニューアルで客室からの絶景は一段と迫力を増した=岩手県宮古市
奥に見えるのは本州最東端の重茂半島。リニューアルで客室からの絶景は一段と迫力を増した=岩手県宮古市

 3月17日に全館リニューアルオープンする。三陸を代表する名勝「浄土ケ浜」に隣接する海抜約50メートルの高台に建つホテルは、5年前の東日本大震災の激しい揺れと津波に耐え、1カ月間にわたって避難所となり、地域住民らの生命を守ったことでも知られる。

 被災者受け入れ

 「ホテルには20日間は稼働できる自家発電装置があります。たまたま自家発電用の重油が満杯で、停電せずにすみました。地域の住民や中国からの研修生らがホテルの明かりを頼ってやってきました。宿泊施設は人の命を守ることが原点なので、受け入れました」

 当時をこう振り返るのは副社長でもある関敦彦総支配人。震災当日は、定員370人(74室)のホテルに約500人が身を寄せた。その後は地元住民約230人の避難所となった。被災者たちはラウンジで川の字で寝ることにはなったが、風呂や暖房、温かい食事があることは貴重だった。

 「この恩は、一生忘れません」

 被災者は恵まれた環境で避難生活を送れた感謝の気持ちを、避難所最後の夜に自主企画した感謝の集いで従業員に伝えた。これが縁で年に1度、被災者がホテルに集まって同窓会が開かれ、従業員との旧交を温めている。

会員限定記事会員サービス詳細