浪速風

悲しすぎる「15の春」

息子の高校受験で苦い思い出がある。進路相談で第1志望は無理だと言われた。自己責任で落ちてもいいから受けるだけは、と申し出たが、内申点なども持ち出して強く反対された。どうやら不合格だと学校の指導実績に影響するらしい。釈然とせぬまま志望校を変えた。

▶広島県府中町の中学3年の男子生徒(15)が自殺した。1年時の万引を理由に学校側が、志望する私立高校への推薦を出せないと伝えていた。ところが、万引はしておらず、誤った資料が修正されないままサーバーに保存されていた。身に覚えのない非行で志望校への進路が閉ざされたショックは想像に余りある。

▶かつて京都府の蜷川虎三知事が高校入試について「15の春は泣かせない」と言った。革新府政には批判があったが、このスローガンは広く知れ渡った。大人への入り口で迷い、悩む。つまずいても、人生はやり直しができる。あきらめるな、夢を持て-と励ますのが教育者ではないのか。