竹島を考える

竹島の日に「おめでとう」と言った若手国会議員…式典は結婚式じゃない、形骸化を懸念 

「竹島の日」式典に先立って初めて開かれた「竹島問題を語る国民交流会」。下條教授が進行をつとめた=2月22日午前、松江市
「竹島の日」式典に先立って初めて開かれた「竹島問題を語る国民交流会」。下條教授が進行をつとめた=2月22日午前、松江市
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島根県が制定した「竹島の日」の2月22日、県が例年主催している記念式典に加え、今年は新たに「国民交流会」を開いた。この国民交流会には、超党派による「日本の領土を守るため活動する議員連盟」(領土議連)の国会議員8人と島根県議24人、それに一般の方々100人ほどの総勢130人余りが参加。日本の国家主権に関する諸問題について、忌憚(きたん)のない意見交換を行った。

動画サイト視聴の1万6千人も“参加”

私たちは当初、200~300人ほどの規模で国民交流会を開こうとの心積もりであった。しかし、例年、竹島の日の式典会場となっていた島根県民会館があいにく改修中で使えず、警備上の関係から、近くにある県職員会館の多目的ホールを会場とすることにした。

会場では当日、8人の国会議員を軸に15人ほどの小グループに分かれ、主に竹島問題に関して真摯(しんし)な話し合いが行われた。その模様は動画配信サイト「ニコニコ動画」で同時放映され、約1万6千人の視聴者にも間接的に参加してもらえたのだった。

初の試みとなった国民交流会は、竹島の日の式典当日ということもあり、午前10時半から正午までの1時間半という、限られた時間帯での実施となった。

そのため、ニコニコ動画の視聴者から寄せられる意見に対しては2問に答えるのがやっとであった。それでも、会場に設置された大型スクリーンに遂次テロップで視聴者の反応が流されたため、会場は緊張感と臨場感に包まれ、約1万6千人の視聴者との奇妙な一体感もあった。

領土議連会長との対談から生まれた国民交流会

この国民交流会の企画は昨年、式典に続いて開かれたシンポジウムで、領土議連会長の新藤義孝・衆院議員との対談の中から生まれた。当初は、国会議員の方々が時間的な余裕のある夏頃に開催する計画だった。

だが昨年は、安保法制の国会審議が長引いたため夏は諦め、やむを得ず竹島の日に合わせて開催することにしたのである。当日は式典と国民交流会が重なり、島根県庁と県議会事務局の方々には多大な負担をかけることになった。

しかし島根県は、竹島の領土権確立を目指して「竹島の日」条例を成立させた際、韓国政府の反発と日本政府の圧力をはねのけた地方自治体である。チャレンジ精神が旺盛で、すべきこととできることは、全力でその実現に努めてきた。

今回の国民交流会も、昨年12月末に松江市で開かれた島根県主催の「竹島問題を考える講座」で講師として出席した際に急(きゅう)遽(きょ)、議会事務局の担当者と打ち合わせをし、島根県議会の「竹島領土権確立議員連盟」(竹島議連)の小沢秀多幹事長に連絡して開催準備を依頼する一方、新藤議員に協力を要請して実現にこぎつけた。

新藤議員とは、昨年のシンポジウムで国民交流会の開催を約束して以降、連絡を取り合っていたのである。

「おめでとう」とは何事か

国民交流会を実現させた背景には、ややマンネリ化し始めた「竹島の日」に対して、原点に戻る必要に迫られていたという事情がある。県主催の式典は今年で11回目を迎え、形式的になった感が否めなかった。