日銀のマイナス金利が韓国経済に思わぬ打撃 「円キャリートレード」回収で資金流出

 韓国銀行が発表した2月末時点の外貨準備高は3657億6000万ドル(約41兆6000億円)と、前月から15億4000万ドル(約1750億円)も減少している。残高ベースでは昨年3月以来の低水準で、減少は4カ月連続。韓国メディアのイー・トゥデイは、「ドル急騰を阻止するために、外国為替当局がドル売りを継続したためだ」と指摘した。

 為替がウォン安になっても、輸出は伸びていない。輸出全体の約25%を占める中国経済が失速し、需要が低迷しているためだ。それどころか競合する中国メーカーにシェアを奪われつつある惨状だ。

 中国は新たな5カ年計画で国内総生産(GDP)の成長率見通しを従来の「7%」から「6・5%以上」に引き下げた。中国の成長が低迷すると韓国の成長も下押しされるとの分析もある。

 日本や米国、中国など外部環境に左右される韓国経済の心許なさが浮かび上がっている。

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