辺野古和解

工事中断に米政府にいらだち 普天間移設の遅れ、海兵隊グアム移転にも影響

 【ワシントン=青木伸行】米政府は、安倍晋三首相が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をめぐる訴訟で、工事中断の和解案を受け入れたことにより、先行きの不透明感が増したとみて、いらだちを募らせている。

 ハリス米太平洋軍司令官はこれまで「(名護市辺野古の)代替施設が2023年までに完成する予定だったとすれば、約2年遅れており、25年に終えると見なしている」と指摘。「代替施設の建設を完了させることは、日本の責任と義務だ」と、工事などの遅れへの懸念を暗に示してきた。

 海兵隊のネラー総司令官も2日、議会での証言で「抗議活動や、沖縄県知事の支持を欠いていることなどから、移設は遅れている」と顔を曇らせた。

 これは在沖縄海兵隊のグアムへの移転という再編計画全体に、支障を及ぼしかねないためだ。12年の日米合意では、グアム移転計画と、普天間飛行場の移設は切り離して進めるとしている。だが、実際には移設の行方は、海兵隊の再配置と運用に影響する。

 このため、移設完了後に海兵隊をグアムに移転させる意向だ。海軍省のマッギン次官補は3日、下院歳出委員会の小委員会で、グアム移転に必要な施設整備が26年には完了するとの見通しを表明。普天間飛行場の返還を「できる限り早くしたい」と述べた。

 政府は司法闘争の長期化も予想していたが、今回の和解により終止符が打たれるとは見ていない。

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