話の肖像画

元プロボクサー・ガッツ石松(4)今頃はスポーツ庁長官だったかも?

平成8年の衆院選挙に自民党から出馬した際に街頭で演説する
平成8年の衆院選挙に自民党から出馬した際に街頭で演説する

 〈昭和49年から50年まで世界ライト級王座を5度防衛。その間に映画に出演するなど生活は激変していった〉

 酒が飲めなかったのが飲めるようになったり、一気にお金も入るし、憧れだった俳優の高倉健さんや菅原文太さんと映画で共演もできた。わが世の春みたいな感じで舞い上がっていましたね。学があればもっと違うことを考えていたかもしれません。お金も全部使っちゃって、人にも貸したけど、返ってこない。恐らく1億円ぐらいはだまされました。

 ただ、勢いがありました。チャンピオンになったときに「5回防衛する」って宣言していたから、実現したときは、ほっとしたところがあったのかもしれない。6度目の防衛戦で負けてしまいました。カムバックをかけて、名もないボクサーと10回戦やって判定で負けて、もう一度カムバックしようと思いましたが、練習で急に走れなくなった瞬間がありました。それからは、心もついていかなくなりました。

 〈54年に引退。その後は、すし屋やラーメン屋、スナックなどいろいろな商売に手を出したが、ことごとく失敗した〉

 役者である程度売れるようになってから商売もやりましたが、全部失敗しました。役者は自分だけでもできる面があります。商売は人に任せるから、管理できないと失敗するんです。