津波被害農地の復旧は74% 福島33%どまり 関連倒産は阪神の5倍

 農林水産省は1日、東日本大震災の被災地の農林水産業の復旧状況をまとめた。津波被害を受けた6県の農地のうち1月時点で復旧したのは74%と前年比4ポイントの微増にとどまった。農地の多くが東京電力福島第1原発事故の避難区域に含まれる福島県は33%で、宮城県(88%)など周辺県に比べ復旧の遅れが改めて浮き彫りとなった。

 森山裕農水相は同日の記者会見で「農地の復旧は進んでいるが、農業経営(の強化)にどう取り組んでいくかが、今後の大事な課題だ」と述べた。原発事故による風評被害への対応や、日本の農水産物に対する海外の輸入規制の撤廃に力を入れる考えも示した。

 水産業では被害のあった7道県の計319漁港のうち、73%に当たる233漁港の水揚げ機能が完全に回復。部分的な復旧も含めると97%(311漁港)が水揚げ可能となった。農水省は今月末までに全漁港の全面復旧を目指す。

 一方、帝国データバンクが同日発表した東日本大震災の影響で倒産した企業(負債額1千万円以上)の累計は5年間で1898件と阪神大震災で倒産した企業の約5倍に達した。同社は「風評被害も含め、関連倒産は今も週2、3件のペースで発生している」と分析した。

 倒産の9割は「消費マインドの低下」など間接影響が原因。業種別の最多は「サービス業」の417件で、なかでも「ホテル・旅館」は116件を占めた。また、原発事故の影響による倒産は210件だった。

会員限定記事会員サービス詳細