秘録金正日(65)

日本人拉致は「盲動分子がやった」言い訳は金大中の助言だった? 小泉との首脳会談で謝罪した真意とは…

 「自分としては、この場で遺憾なことであったとおわびしたい。このようなことが二度と起きることがないように適切な措置を取ることとする」

 一方の小泉は、核開発に対する「米国の懸念」にも言及した。「お国は、戦争準備をやめて経済発展に力を入れるべきだ。そのためにも核問題について約束を守っていくことが大切だ」

 正日は「核の問題は、朝米の問題だ。日本と話す問題ではない」とあからさまに反発した。「米国は約束を守らない。米国が(北)朝鮮と関係改善しようという意思は1%もないのではないか。朝鮮を『悪の枢軸』と言った」

 興奮した口調でこうも強がった。「戦争か、話し合いか。われわれは実際に戦ってみないといけないと思っている。しかし、常に門戸も開いている」

 同席した官房副長官の安倍晋三によると、「金正日は焦っていた。感情的だった。ある意味、非常に追い詰められていた」。

 半面、小泉にこうも要請した。「日本は、米国の同盟国だ。米国と最も信頼関係のあるアジアの国だ。日本のリーダーである小泉総理に、問題解決のために努力してもらいたい」

 正日は「世論」という存在を理解していなかった。

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