G20

中国に迫られた2つの難題 財政出動と構造改革に矛盾

 議長国としてのメンツにかけて声明をまとめたかったこともあるが、楼継偉財政相が「債務増大による財政出動の余地がある」と前のめりの姿勢を打ち出した背景には、「財政出動を周辺国へのインフラ輸出の拡大に利用する」(日中関係筋)との判断もある。国内向けでは構造改革を後退させるとして、周辺国へのインフラ輸出に財政出動の先を求める作戦だ。

 まもなく本格始動するアジアインフラ投資銀行(AIIB)も活用した、中国から欧州まで陸路と海路でインフラ整備で経済圏を作る「新シルクロード(一帯一路)」は16年からの5カ年経済計画の柱。インフラ輸出の加速に中国が財政支援を強化することに、G20も賛成せざるをえない。

 中国はG20の難題を逆手にとって、周辺国への洪水のような輸出で成長戦略を練ることになりそうだ。

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