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日銀は16日、金融緩和の新手法として、銀行から預かるお金に手数料を課す「マイナス金利政策」を導入した。黒田東彦総裁は日銀内の慎重論を一蹴し、「脱デフレ」への強い執念をうかがわせたが、マイナス金利については直前まで否定的な見解を示していただけに、市場からは「黒田日銀」への不信感が渦巻く。
総裁の言葉を誰も信じなくなる!?
「日銀総裁が嘘をついていいのか」
「市場とのコミュニケーションは中央銀行の役割だ。総裁の言葉を誰も信じなくなる」
3日の衆院予算委員会。参考人として臨んだ黒田総裁に舌鋒鋭く迫ったのは、民主党の玉木雄一郎議員だ。
黒田総裁は、導入を決めた1月29日の金融政策決定会合直前の衆参の委員会で追加緩和やマイナス金利の可能性を否定し続けていた。1月の国会答弁を振り返ってみよう…。
「現時点で追加緩和する考えはない」(15日の参院予算委)
「付利(銀行から預かるお金の一部につく0.1%の金利)の引き下げは検討していない」(18日の参院予算委)
「現時点でマイナス金利を具体的に考えていない」(21日の参院決算委)
玉木氏の批判には「国会軽視」との怒りもうかがえた。