その他の写真を見る (1/3枚)
宇宙がどのように生まれたのか。間接観測からさまざまな理論が提唱されているが、やはり「その時」の余韻を「直接観測」したい。2月11日、米国の重力波望遠鏡「LIGO(ライゴ)」が、重い天体が動くときに生じる重力波を初観測し、宇宙誕生の直接観測への窓を開けたが、ほかにも直接観測を目指しているものがある。
「暗黒物質」という未知の粒子
その一つが、いまだに観測されていないためにおどろおどろしい名前が付けられている「暗黒物質(ダークマター)」だ。理論上の宇宙の質量(重さ)に対して、原子などの目に見える粒子の合計は5%程度しかなく、その乖離は大きい。むしろ、見えている物質はごく一部で宇宙の主成分は別のものと考えられている。これらの質量を埋める粒子は「暗黒物質」、エネルギー(相対性理論では質量と等価)は「暗黒エネルギー」と名付けられている。ニュートリノも暗黒物質の一種だ。