兵庫・三姉妹船長「遊覧船かすみ丸」、67年歴史に幕 11月末終了

 ■関係者「但馬観光の大打撃」

 但馬海岸の観光名物として知られる三姉妹船長の「遊覧船かすみ丸」(香美町香住区)が22日、今年11月末で営業を終了することを発表した。父親の代から続いた観光遊覧船は67年の歴史に幕を閉じるが、地元の観光関係者は「但馬観光の大きな打撃」と営業終了を惜しんでいる。

 但馬海岸の遊覧船は戦後間もない昭和23年ごろ、イカ釣り漁をしていた山口武雄さん(故人)が「但馬海岸の魅力を伝えたい」と始めた。

 「三姉妹船長」は長女で社長の山口都子さん(65)、次女の川崎勝子さん(63)、三女の赤松雅子さん(60)が船舶免許を取得したことで、40年代から「三姉妹船長の遊覧船」として売り出し、現在は初代の三姉妹と山口さんの子供が2代目三姉妹として、3隻の遊覧船で通年運航している。

 但馬の自然美と山陰海岸ジオパークの魅力もあって遊覧船の人気は高いが、ツアーバスの大きな事故の影響でバス運行の規制が厳しくなり、最近は日帰りのツアーバスが激減。山口さんによると、ピーク時は年間約3万2千人だった乗船客が規制後は約1万8千人となり、「このままでは遊覧船事業が厳しくなる」(山口さん)とし、今月に入って営業終了を決断した。

 山口さんは「会社としての営業は終了しますが、遊覧船事業をやりたい人には営業権を譲り、ガイドなども応援します」といい、営業終了に向けた取り組みはこれから考えるという。

 三姉妹の遊覧船は、但馬観光の大きな目玉だっただけに、観光関係者には大きなショック。香住観光協会の藤原進之助会長は「観光を支え、中心的な役割を担っているだけに、営業が終了するのは大変残念で、但馬観光の大きな打撃。何とか遊覧船の営業を続けてほしいが…」と話した。

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