総支局記者コラム

人口割っても「力合わせる200万人」 群馬県民の心「上毛かるた」

群馬県民の郷土愛がつまった「上毛かるた」県大会=2月7日、前橋市
群馬県民の郷土愛がつまった「上毛かるた」県大会=2月7日、前橋市

 30年近く前、男女4人で千葉県の大型アミューズメントパークに行った。いわゆるグループデートなのだが、そこで初対面の女性が群馬県東部(東毛地区という)から来た、と聞いて驚いたことがある。

 「つる舞う形の群馬県。くちばしの先のほうは東京の通勤圏なんですよ」と彼女は胸を張った。群馬の地形を空を飛ぶツルになぞらえた言葉と出合った瞬間だった。「『上毛かるた』にそう歌われているのよ」と教えられ、かるたの存在も初めて知った。

 上毛かるたは、地元の名勝や文物、偉人を読み込んだ郷土かるた。戦後間もない昭和22年に誕生し、今も県内各地で競技会が開かれるなど、子供から高齢者まで幅広く浸透している。

 つる舞う-の他に「草津よいとこ薬の温泉(いでゆ)」、県人口増加の度に数字も変わった「力あわせる二百万」など子供時代に覚えた内容は大人になっても忘れないという。現在の人口は200万を割ったが、当面はこのまま続けるそうだ。それほど、県民の心にかるたが生きている。

会員限定記事会員サービス詳細