月刊正論

日本社会の基礎単位とは何か…家族解体政策の流れを断ち切る「夫婦別姓・再婚禁止期間」最高裁判決 麗澤大学教授・八木秀次

 昨年12月16日の最高裁大法廷判決を、私はテレビの前で固唾を呑んで見守った。結婚すると夫婦は同じ姓を名乗るとする民法750条と、女性にのみ前婚の解消・取り消し後、6カ月の再婚禁止期間を置かなければならないとする民法733条についての初めての憲法判断についてだ。午後3時、判決が示された。NHKは違憲判決を期待していたようでニュースの時間を拡大し、スタジオに解説の記者をスタンバイさせて判決を速報で伝えた。最初に再婚禁止期間の判決が出た。違憲の判断だ。しかし、内容は現行の6カ月を違憲とするものの、再婚禁止期間の意義は認め、一〇〇日に短縮することを求めるものだった。夫婦同姓については合憲の判決が出た。NHKのスタジオは当てが外れたかのように「澤穂希選手が引退を表明…」と次のニュースに移っていった。

 私は共同通信から依頼されていた、「2敗」を前提に書いていた1200字の原稿を午後5時までの締め切りに向けて大慌てで直し始めた。嬉しい誤算だ。

 その後、産経新聞他のメディアに電話でコメントした。コメントの回を重ねる度に、これは画期的な判決ではないかとの思いを強くした。記者の中には私の年来の主張を最高裁が受け入れたのではないかと指摘する者もいて、改めて判決文の詳細を読み返すと、なるほどその通りと思われるところも多かった。

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