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相次ぐ政治家の失言、放言にはもううんざりだが、これは看過できない。自民党の丸山和也法務部会長の人種差別的な発言である。しかも議事録に残る参院憲法審査会で。「米国は黒人が大統領になっているんです。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」など、再録するのも不快だ。
▶「誤解を与えるところがあったが、私の意図と違う」と釈明したが、では何が言いたかったのか。フリーアナウンサーの梶原しげるさんは「そんな言い方ないだろう」(新潮新書)で「ことばの生活習慣病」と呼んだ。なるほど、失言、放言は自覚症状がなく、気がついたときには手遅れで、政治生命を失いかねない。
▶「糖尿病などとおなじように、日ごろからきちんとチェックする必要がある」。丸山氏は弁護士でテレビにも出演していたから、言葉の重さ、怖さを知っているはずだが。不適格な議員が多すぎる。国会そのものがメタボなのだ。大幅な定数削減でスリムになるしかない。