進むか政府機関移転 受け入れ自治体の期待膨らむものの…ターゲットの7省庁には温度差、否定論

中央省庁の地方移転の検討対象と要望した道府県
中央省庁の地方移転の検討対象と要望した道府県

 政府機関の移転をめぐっては、3月に消費者庁の板東久美子長官らが候補先の徳島県に期間限定のお試し移転を実施するなどの動きも出ている。受け入れ側の自治体はもろ手を挙げ賛成するが、検討されている7省庁の間には温度差や、根強い否定論がある。

 「どこになければならないというのが、一番ない役所」。河野太郎消費者相はこう話し、消費者庁と国民生活センターの徳島県への移転に前向きな姿勢を示す。

 3月には、板東長官らが約1週間、現地で業務試験を行うほか、夏には、さらに多くの職員が、期間を延ばして検証を行うという。県は複数の専従のチームを発足させているほか、県庁の9、10階を明け渡す方向で準備を加速させている。

 情報セキュリティーに先駆的に取り組んできたとして総務省統計局の誘致に名乗りをあげた和歌山県の担当者も「たとえ1部署の移転でもいい。関連する産業が発展する可能性もある」と力を込める。

 ただ、実現にはハードルもある。高市早苗総務相は「統計の精度や迅速性を損なうことがあってはならない。理解が得られるのか、しっかりと議論する」との見解を示す。

 一方、大阪府は、中小企業が集積している現状などを踏まえ、中小企業庁や特許庁の審査部門などの移転を要望しているが、松井一郎知事が「霞が関からの抵抗が強い」と述べるなど、移転実現は難しいとの見方が広がっている。

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