秦 ナヌムの家をめぐっては、日韓慰安婦合意の中身を説明しようと現地に出向いた韓国の趙兌烈外務第2次官に対して「合意を受け入れる」と述べた元慰安婦もいた。阿比留さんの説明ではこれも挺対協との違いというわけですか。
阿比留 そうです。挺対協系の時は、もうけんもほろろで門前払いに近い扱いを受けていますよね。
朴裕河さんについていえば、アメリカの新聞にも取り上げられました。有罪判決は韓国にとってリスクがないわけではない。本当にあれで民主主義国家といえるのか、といった批判が出るわけでしょう。それでも今回、朴さんに罰金刑を科した背景を考えると、今回の朴さんの裁判はナヌムの家の元慰安婦らが訴えているから、請求を認めることでナヌムの家の人たちの意向に沿ったというかたちにしたかったのではないでしょうか。
秦 しかし、その仮説は大前提として、裁判所が大統領にお伺いを立てる関係がなければならない。無論、忖度するということはあるのでしょうが。
阿比留 加藤氏の例では韓国の裁判長は大統領にお伺いを立てていたと私は聞いています。