【対談】「慰安婦」日韓合意「最終的かつ不可逆的解決」の行方 秦郁彦(現代史家)×阿比留瑠比(産経新聞政治部編集委員)
※この記事は月刊正論3月号から転載しました。ご購入はこちらへ。
秦郁彦氏 1月13日、慰安婦問題をテーマにした「帝国の慰安婦」の著者、朴裕河世宗大学教授に出た民事の判決から入りましょうか。ソウル東部地裁は元慰安婦九人からの請求のうち、慰安婦と兵士たちの間には同志的感情が生まれた場合もあったというような表現が元慰安婦らの名誉を傷つけたとして朴氏に計9千万ウォン(約870万円)の支払いを命じました。1月20日からは刑事裁判の方も始まります。阿比留さんはあの判決をどう受け止めていますか。
阿比留瑠比氏 裁判結果について-これはあくまでもひとつの仮説に過ぎないのですが-韓国政府は、同じ慰安婦団体である挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)系とナヌムの家系とをわけて明らかに温度差を示して分断策をとっているのではないかとの見方があります。
秦 といいますと?