酒気帯び運転で男性に無罪 「アルコールが体内に残っていたこと認識していなかった」京都地裁

 宇治市で酒気を帯びた状態で車を運転したとして、道交法違反罪に問われた、同市の男性被告(52)の判決公判が12日、京都地裁で開かれ、渡辺一昭裁判官は「アルコールが体内に残っていたことを認識していなかった疑いがある」として無罪(求刑罰金40万円)を言い渡した。

 男性は平成25年8月10日午後9時半ごろ、同市で呼気1リットル中0・2ミリグラムのアルコールを体内に保有した状態で軽乗用車を運転したとして、起訴された。

 判決理由で渡辺裁判官は、被告の「数時間前に酒を飲んだ」という供述について「直ちに信用できない」などと指摘。「アルコールが体内に残っていることを(被告自身は)認識していなかった疑いが残る」と判断した。

 京都地検の矢本忠嗣次席検事は「判決内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対応したい」としている。

会員限定記事会員サービス詳細