中国の旧正月に当たる「春節」を迎え、大勢の中国人観光客らが来日するなか、うどん県として有名な香川県では、本場の讃岐うどん打ち体験が台湾や香港からの団体客に人気だ。
「こんぴらさん」の愛称で知られる観光地、金刀比羅宮(同県琴平町)。門前町の面影が残る表参道にある名物店「中野うどん学校」には台湾からのツアー客が押し寄せ、手打ちうどん作りを体験している。
リズミカルな音楽に合わせて踊りながら生地を踏んだり、麺棒で生地を伸ばしたりして楽しみながら作り、できあがったうどんに舌鼓を打っている。
家族6人でツアーに参加した台北市の高淑愼さん(85)は「日本に旅行することは多いが、四国は初めて。うどん作りは難しかったけど面白かった。土産に買って帰りたい」と笑顔で話した。
同店では8日から14日までの間、台湾や中国からのツアー客計640人から予約が入っており、予約なしの個人客も含めると800人を超える客が訪れる見込み。店を運営する「中野屋」の羽藤裕子・仕入企画部長(41)は「2月と言えば観光客が少ない時期だが、春節で中国などから多くの人が来てくれるようになってうれしい。この機会に讃岐うどんのおいしさや麺作りの魅力をもっと広めたい」と話している。