経済裏読み

「韓国には行きたくない!」中国人観光客の書き込みやまず 「安モノ・ぼったくり・不親切」…

 すでに各方面で言い尽くされてはいるが、日本が好調だった背景には、円安で買い物の魅力が増したことに加え、日本政府がビザ発給要件や免税対象を緩和するなど訪日客誘致に積極的に動いたことなどがある。

 その一方で、韓国政府は訪韓客不調の主因をMERS感染の拡大で片付けようとする。韓国経済新聞(電子版)は「中国人観光客、日本だけに行って」と題したコラムで、「MERS事態で旅行先に行き詰まった中国人観光客は『隣国』である日本に集まっていった!」と自虐的に書いた。

奈落の底に転落しかねない韓国の観光産業

 朴大統領と中国の習近平国家主席は14年に開催された首脳会談で15年を「中国観光の年」、16年を「韓国観光の年」とすることで合意していた。聯合ニュース(電子版)によれば、朴氏は1月20日、北京市内のホテルで開かれた「2016年韓国観光の年」開幕式に映像メッセージを寄せた。

 それによれば朴氏は「今年、われわれの友情を確かめ、心を交わすため、中国国民の皆様を韓国に招くことになりうれしく思う」とした上で、「数千年にわたり文化交流し、歴史を共有してきた両国の国民が『韓国観光の年』を機により親しい隣人になり、近い将来に2000万人交流時代が来ることを期待する」と述べた。

 さらに韓国経済新聞によれば、韓国政府はこの開幕式の場で、「800万人中国人観光客の訪韓」という目標が掲げたという。昨年の訪韓客が600万人を割り込んだばかりなのになお強気である。

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