経済裏読み

「韓国には行きたくない!」中国人観光客の書き込みやまず 「安モノ・ぼったくり・不親切」…

ソウルの繁華街、南大門市場。訪れる中国人観光客は増えるか
ソウルの繁華街、南大門市場。訪れる中国人観光客は増えるか

 今年は中国における「韓国観光の年」だという。韓国の朴槿恵大統領は1月に北京で開かれた開幕式に寄せた映像メッセージで「中国国民の皆様を韓国に招くことになりうれしく思う」と述べた。ただ、昨年の訪韓外国人観光客は約1323万人で、前年より6・8%減った。上客の中国人も2・3%減り、600万人を割り込んだ。韓国政府は相変わらず中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染拡大のせいにする。一方でソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)には「ホテルだと思っていたが地方のモテルだった」など、中国人観光客による不満の書き込みも目立つ。

訪日中国人観光客100%増の衝撃

 韓国にとって何よりも悔しいのは、昨年の外国人観光客の数で7年ぶりに日本に負けたことだろう。朝鮮日報(電子版)など韓国メディアによると、2015年の訪韓外国人観光客は1323万1600人で前年(1420万1500人)に比べ6・8%減った(韓国観光公社まとめ)。外国人客が減少したのは03年以来、12年ぶりという。

 一方、日本は昨年、外国人客の誘致で過去最高を記録した。政府観光局によると、訪日客数は1973万7000人で、過去最高だった前年(1341万3000人)に比べ47・1%増加。13年に初めて1000万人を突破し、わずか2年で倍増したのである。

 さらに日本にとっても、韓国にとっても上客である中国人観光客が驚きの動きを見せた。訪韓客が598万4170人で前年に比べ2・3%減ったのに対し、訪日客は499万3800人と数でこそ下回ったが、前年比では107・3%増を記録。実に前年の2倍以上の中国人が日本を訪れたことになる。

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