なぜバリ島で仏教儀式にのっとり火葬に? デビッド・ボウイさんの遺言が謎を呼ぶ…

 英国の世界的ロック歌手で10日に69歳で死去したデビッド・ボウイさんが、インドネシアのバリ島に散骨してほしいと遺言をしていたことが分かった。複数の米メディアが29日、報じた。ボウイさんは若かりしころ、チベット仏教に傾倒するなど、アジア的なものに関心を持っていたことが知られているが、バリ島との接点はあまり分かっていない。神秘性をたたえたまま逝った伝説的ミュージシャンの終楽章に新たな謎が加わった?

「仏教の儀式にのっとって」

 米紙ニューヨーク・ポストなどによると、遺言の内容はボウイさんの弁護士が29日に米ニューヨーク・マンハッタンの裁判所に提出した遺言状に記されている。遺言状は20ページから成り、2004年8月25日付でボウイさんが署名。この年、ワールドツアー中に独ハンブルクで心臓発作を起こし、14公演を中止した際に準備した遺言状だという。

 ボウイさんは死の直前、がんのため18カ月にわたって闘病していたが、遺言の内容はごく少数の人にしか明かしていなかった。大半は財産分与に関する内容だが、自身の遺灰の扱いについて言及した部分もあった。

 報道によると、ボウイさんは遺言状で「遺体はバリ島に搬送し、仏教の儀式にのっとって火葬してほしい」と要望。その上で、「もしこの願いが現実的でないのなら、どこかで火葬し、遺灰をバリ島にまいてほしい」と希望していた。ボウイさんの遺体は12日、米ニュージャージー州で火葬されたが、遺灰の扱いは明らかになっていない。

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