「代表ではないのだっけ?」
安倍晋三首相が4日午前の衆院予算委員会で、トップバッターとして質問に立った維新の党の松野頼久代表の立場を確認する場面があった。
衆院選挙制度改革の有識者調査会がまとめた議員定数10(小選挙区6、比例代表4)削減案を巡り、松野氏は「たかだか10人だ。この場で削減を明言してほしい」と賛成するよう求めたのに対し、首相は「松野代表は…代表ではないのだっけ。松野代表ですか」と確認。その上で「たった10人という言い方をしたが、その地域は大切な代表を失う。その重さをかみしめながら、議論するのが自民党だ。軽々しく扱うべきではない」と応じた。
政党分裂を経験し、民主党との新党結成も難航している松野氏。代表としての存在感を発揮するせっかくのチャンスだったが、首相に肩書を確認されたことでかえって存在の薄さを浮かび上がらせる形となってしまった。