解答乱麻

義務教育のあり方再考したい ジャーナリスト・細川珠生

 公立・私立を問わず、小中一貫教育を行う全国の学校や教育委員会と「小中一貫教育全国連絡協議会」を組織し、国の制度改正を強く要望してきた。現在、全国の公立校で小中一貫教育を行うのは千件を超えている。昨年ようやく、国会で学校教育法が改正され、今年4月から小中学校に加え、法律に定められた正式な義務教育の学校種として、「義務教育学校」が、各自治体の判断で設置できることになったのである。

 現行の義務教育は、戦後、それまでの小学校6年間に3年間を付け足しただけで、多種多様な中等教育を整理するという目的以外は正当性が見当たらない。それから70年がたち、子供たちを取り巻く環境は激変した。特に子供の発達の早期化は著しく、この30年間で思春期も2~3年早まる傾向にある。

 その中で、勉強の仕方も学校生活も大きく変化する小学校から中学への進学は、うまく適応できずに、不登校やいじめも増加。いわゆる「中1ギャップ」の問題は深刻を極めている。小中学校の教員の連携も不十分だ。お互い責任のなすり合いをしていても問題は解決しない。

 義務教育9年間を、そこに携わるすべての人が、ひとまとまりとして考え、子供を育てていくことが重要なのである。情報化やグローバル化の中で、学習する内容も増えている。根本的な学習内容の再編成も必要だ。戦後、いわば緊急避難的に作られた、小、中学校という学校種に分かれた義務教育制度には、限界がある。