スー・チー氏、軍への人事分配で早くも苦慮 軍人ら地方政府のポスト要求 憲法改正見すえ拒否できず

 【ネピドー=吉村英輝】ミャンマーの新議会で与党となった国民民主連盟(NLD)のアウン・サン・スー・チー党首が、早くも困難に直面している。複数のNLD幹部によると、長期軍事政権の影響で利権構造が残るなか、国軍が地方政府トップのポストを要求。民主化を推進したいスー・チー氏だが、自身の大統領就任を阻む憲法の改正には、議会で事実上の拒否権を握る国軍の協力が不可欠で、難しい判断を迫られているようだ。

 スー・チー氏は、1日の新議会招集を前にした1月25日、ミン・アウン・フライン国軍総司令官と会談した。複数のNLD幹部は、司令官がヤンゴン地域とシャン、カチン、ラカインの3州の地方政府トップに退役将軍らを選ぶよう要求したことを明らかにした。スー・チー氏は、ヤンゴン地域とラカイン州のトップにはNLD議員が内定済みだと説明し、協議を継続することにしたという。

 これら地方政府トップは閣僚同様、大統領が任命する。大統領候補に名前があがるNLD議員のティン・チョウ氏は1日、英BBC放送の取材に「憶測」に過ぎないと打ち消したが、スー・チー氏は、長年助手を務めた女性医師のティン・マー・アウン氏らも含め、党内側近を大統領に指名して実権を握る方針という。