共産党研究(下)

志位和夫委員長はいらだっていた……「連合政府」足踏みでも 反原発・反基地…野望さらに

 共産党の志位和夫委員長はいらだっていた。1月14日の定例記者会見。約30分間で4回も「協議入りを強く呼び掛けたい」と繰り返し、語気を強めた。

 協議とは、共産党が提唱する安全保障関連法廃止のための野党連立政権「国民連合政府」構想を前提とした、夏の参院選の協力に関するものだ。構想提唱から19日で4カ月を過ぎたが、野党第一党・民主党は1人区の候補者調整の扉を閉ざし続けている。

 民主は協力に及び腰

 民主党の岡田克也代表は当初、「思い切った提案」と構想を高く評価していた。だが、前原誠司元外相が「シロアリ」と表現したように民主党内の共産党アレルギーは根強い。岡田氏も最近は「難しい」と言い切るようになった。

 共産党の本質がよく現れた事例がある。志位氏は昨年11月のテレビ東京番組で、安保関連法を批判する中で「北朝鮮にリアルの危険があるのではない」と述べた。北朝鮮が今月6日に核実験を行うと、志位氏は談話で「暴挙」と非難したが、「脅威」との文言はなかった。北朝鮮が日本の脅威であることは、今回の核実験がなかったとしても論をまたない。

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