普天間移設

辺野古工事を春以降に延期へ 宜野湾市長選勝利で計画に余裕

 逆に、政府は嘉手納基地(嘉手納町など)以南の基地返還を加速させたい考えだが、協議会の初会合では翁長氏を政府の土俵に乗せた。政府側が「どこの早期返還を求めるのか」と水を向けると、翁長氏はとっさに那覇軍港をあげたからだ。県幹部は「言質をとられた」と指摘する。

 那覇軍港の返還は同県浦添市沖への軍港機能の移設が前提となる。辺野古移設と同じ埋め立てを伴う県内移設のため、翁長氏は浦添移設に抵抗してきたが、今後は協議会での発言との整合性を問われる。

 選挙でも悩み深い。宜野湾市長選では共産党など革新勢力が前面に出ると追い風が吹かないことが証明され、夏の参院選で擁立を決めた革新系の元宜野湾市長を差し替えるべきだとの声がくすぶり始めている。

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