■ビザ申請も激増、訪問先は全国へ分散
中国の日本大使館や総領事館では昨年、春節前の1月に約6万2千件のビザ申請があった。だが、今年は8万件を超える見込みだという。
こうした訪日客を受け入れる軽井沢プリンスホテルは、2月7~13日の予約率が29日時点で87%に達した。平均単価は前年比35%増で「大都市だけでなく、地方への広がりが顕著」(西武ホールディングス広報)だという。
中国人の訪日時期は、お花見シーズンや「国慶節」の大型連休がある10月などに分散し、通年化が進んでいる。それでも日本政府観光局の統計では、27年の春節月(2月)の訪日中国人旅行者数が約36万人と、前年比2・6倍に膨らんだ。
日本航空の斉藤典和専務執行役員は「中国経済の減速は訪日需要に影響していない」と言い切る。今年も日本各地で、中国人観光客による「爆買い」が最高潮を迎えそうだ。