アメリカを読む

オバマ大統領のアジア重視の「リバランス」戦力はやはり掛け声倒れに終わるのか 一石を投じたCSISの報告書

 具体的には、中国が弾道ミサイルや巡航ミサイルを含めた「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」能力を向上させていると指摘した上で、(1)米海軍横須賀基地などを候補地として西太平洋への2隻目の空母を配備(2)自衛隊と米軍による統合作戦司令部の設置(3)ミサイル攻撃への沖縄県・米空軍嘉手納基地、グアム・アンダーセン空軍基地の脆弱性に対処するためオーストラリア、フィリピンの基地活用-などを提言している。

 こうした戦略環境の変化からも米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設が不可欠であると強調。移設計画が実行されない事態に陥れば、「海兵隊が普天間飛行場を継続して運用することが唯一の実行可能な選択肢となる」として早期の移設を促した。

課題は次期政権に

 1期目のオバマ政権でリバランス戦略を主導していたヒラリー・クリントン前国務長官(68)は長官時代の回顧録「困難な選択」で、この戦略に取り組むようになったのは「アジアの将来を形作り、複雑さを増す中国との関係をやりくりするため米国としてなすべきことは多いと信じるようになっていた」ためだと説明している。動機はやはり中国だ。

会員限定記事会員サービス詳細