高崎硫酸事件に懲役2年6月実刑判決 最後は反省「すみません」

 高崎市で昨年4月、女性が相次ぎ硫酸をかけられた事件で、器物損壊と傷害の罪に問われた同市の無職、北村宣晃(のりあき)被告(31)の判決公判が29日、前橋地裁で開かれ、野口佳子裁判長は懲役2年6月(求刑懲役6年)の実刑を言い渡した。

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 判決理由で野口裁判長は北村被告が購入した車用のバッテリーから取り出した硫酸を使用したことなどに触れ、「よく準備した上での犯行。皮膚に変色の跡が残った被害者もおり、結果は軽くない」と述べた。

 一方で「最終的に事実関係を認め、謝罪と反省の言葉を述べている」として、酌量の余地があるとした。

 北村被告は他人に汚物をかけるなどしたとして昨年3月、住居侵入や器物損壊の罪で懲役1年6月、保護観察付きの執行猶予判決を受けており、その執行猶予が取り消され、本件と併せて服役する見込み。

 白いYシャツとチノパン姿で一礼して法廷に入った北村被告は、終始落ち着いた様子で前を見つめ直立し判決に耳を傾けた。最後に野口裁判長が「わかりましたね。二度とこのようなことを起こすことのないように」と諭すと、小さな声で「はい、すみませんでした」と答え、頭を下げた。

 北村被告の弁護人は裁判後、「常識的な判決。控訴するつもりはなく、(北村被告は)結果を受け止めている様子だ」と話した。

 判決によると、北村被告は昨年4月2日と6日、JR高崎駅ビルやショッピングセンターなどで女性3人に硫酸を含んだ液体をかけて衣服を溶かし、脚などにやけどを負わせた。

 昨年8月の初公判で北村被告は「全部、私がやったものではありません」と起訴内容を否認。波乱の幕開けだったが、第2回公判で突如、「私がやりました」と説明を一転、その後は取り乱す様子もなく、淡々と事実を語った上で、「女性が驚くと思った」などと動機を話していた。

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